2009年10月17日
食べられるどんぐり
質問があったので、食べられるどんぐりをご紹介します。
どんぐりはブナ科の木の実の総称です。クリやブナまで含めると、日本には22種類あるそうです。
縄文時代にはおそらく主食として食べられていた木の実。
スダジイ、ツブラジイ、マテバシイ、シリブカガシ、イチイガシ、ブナ、イヌブナ、クリは、あく抜き不要で食べられます。
このうち、スダジイ、ツブラジイ、マテバシイは私は生で食べてみました。スダジイとツブラジイはそのままでもそこそこ食べられます。少し乾燥させると、よりおいしくなるようです。拾いたてのマテバシイは、大きな実から水分がじゅわっと出る感じで、あまりおいしいとは思いませんでした。これも少し乾かすと、もしかしたらおいしくなるかもしれません。
本には、マテバシイは「食べられるけれどあまりおいしくない」と書かれています。ただ、皮が堅いからか、虫に食われにくいようです。虫がこわい方にはよいかも。
シリブカガシとイチイガシは、あまりそのへんでは見られません。京都御苑(御所)には生えています。よく通っていた頃には食べられると知らなかったので、まだ味わったことがありません。
ブナやイヌブナは山手の方に行かないと出会えないと思います。
そのほかのどんぐりは、私の手持ちの本ではこんな分類になっていました。
●少し渋みがあるので、水にさらし、あく抜きをしてから粉にして食べる。あく抜きをせず小麦粉と混ぜてどんぐりクッキーを作ることもできる。
コナラ ナラガシワ ミズナラ
●青臭くて少し渋いので、どんぐりの皮を外し、水にさらしてあく抜きをして細かくつぶすか粉にして何かと混ぜて食べる。
カシワ クヌギ アベマキ ウバメガシ
●渋柿ほどではないが渋い。皮を外してよく水にさらし、あく抜きをして細かくつぶすか、粉にして何かと混ぜて食べる。
アラカシ シラカシ アカガシ ツクバネガシ ハナガガシ ウラジロガシ
ちなみに、始めに紹介したグループは「あく抜きをしなくても、炒ったり炊いたり、粉にして団子にして食べられるどんぐり」でした。
どんぐりだんごの作り方は、福音館書店の「どんぐりだんご」という本に詳しく紹介されています。どんぐりのあく抜きがいかに大変かがよくわかります。
他にも、「どんぐりの図鑑」「どんぐりノート」がこの季節にはおすすめの本。
また、「やまちゃん」さんが、コメント欄で良い資料を教えてくださいました。ありがとうございます。環境省の生物多様性センター「身近な生きもの調査2000 身近な林・秋冬調査編」です。
これらの資料を片手に抱えて、子どもと一緒にどんぐり拾いに出かけましょう。
できれば味わってみてくださいね。
(げんげん)
なお、左端の検索メニューから「どんぐり」で検索してみると、過去のあまのじゃくくらぶブログのどんぐり関連の記事が読めます。こちらもご参考にどうぞ。
Posted by 遊人里(ゆとり) at 09:55│Comments(0)
│自然・はっけん
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